「すいませんっ、お待たせしましたっ!!」


私服の奈々ちゃんは、ほんわりした可愛さがなおさら増して、俺をどきどきさせた。


俺は顔がにやけるのを、奈々ちゃんに見られないように、両手で覆って隠した。


ほんっと可愛いなあ。あれは夢じゃなかった…!!!

いけないっ!!初デートは、俺がエスコートしなきゃ!!できる男アピールしないと!!


「奈々ちゃん、どこに行きたい??」


俺は咳ばらいをして、自分を戒めた。


「えぇっと…、プラネタリウムに…。」


もじもじしながら、奈々が言った。


プラネタリウム??…まぁ、いいや。ココで『なんで??』なんて聞いてしまったら、奈々ちゃんの場合、『やっぱり高橋くんが決めて下さい』て言われそうだ。


「じゃあ、行こうか。」


俺は奈々ちゃんの隣を歩いた。ココは手をつなぐべきなのか考えたが、ガツガツして、奈々ちゃんに嫌われるのは嫌だから、焦らず行くことにした。