「い、いつ行く…の??」












真知子が小さな声で聞く。消え入りそうなほど、小さな声で…。
真知子の気持ちが…、俺の胸に突き刺さる。










「今週いっぱいはうちにいるよ。」












素っ気なく返す俺…。無意識のうちに、真知子を避けるような態度をとってしまう…。









真知子といれるのも、…あと3日。
3日経てば、俺はこのうちからいなくなる。
真知子には……、もう会わない。
会ってはいけない気がするから。










「…ごちそうさま。」











「もういいの??まだ残ってるじゃない。」












「うん、お腹いっぱいだし…。」












真知子はそれだけを言い残して、席をたった。
俺の予想とは、違った。
真知子は…、行かないで、て言うかと思っていた。










その言葉を欲しているのは…、俺なんだな……。









でも…、真知子には言わない。言ったら、きっと…後悔する。
大変な人生を歩むことが目に見えて分かっている。



真知子を…苦しめたくない…。











だから、この家を出るまでは、兄ちゃんでいさせてくれ。
想いが叶わないなら、せめて…、真知子のいい兄ちゃんでいたいんだ。