今日は特別に木村先生から許可をもらって、海岸まで散歩に行った。







車椅子を押すと、湿った砂浜にめりこんでいった。私と翔太の足跡を、確かに砂浜に刻んだ。















「翔太、見てっ!!!」










「これ、指輪のお礼。なんだと思う??」










「……」












「婚姻届けだよ。」












「……」














「翔太、私がずっとそばにいるから。もう、あのときみたいに、離れたりしないんだから。ずっと…そばにいる。私をお嫁さんにして…??」













私は翔太の唇に自分の唇をあてた。












爽やかな風が、私と翔太の髪を揺らす。風は幾度も地球を回り、また私たちのもとへ帰ってくる。










生まれ変わったら、またこの風にであえるかな…??そして、また君に会えるかな??













何度だって、見つけて、恋に落ちるから。












だから、私を見つけたら、精一杯その腕で抱きしめて。











何度も君を愛す。













何度もあなたを愛す。












そして、永遠に、この指輪に誓う。














そのとき、翔太が少しだけ、笑った気がした。