がらっ









病室のドアを開けると、そこはいつもの風景。







そのなかに、茶色い髪を風になびかせながら、外を見ている男性が一人。












「翔太。」










私は翔太の目の前に腰を降ろした。










「先生から聞いたよ。大丈夫なんかじゃないのに、なんで私に電話したの??」













「…」












「うそつき。大丈夫て言ったのにさあ。」












「……」












「一人でご飯なんて寂しいから、ご飯食べずに家飛び出したんだからね-??」











「……」












「翔太……、私に笑いかけてよ。昔みたいに好きだって言ってよっ!!抱きしめてよっ!!なんでっ……。なんでよお……っ。なんで翔太なのっ……。なんで私じゃないのよぉ……。」








私は翔太のベッドに顔を埋めて泣いた。泣いて泣いて、身体の水分がなくなるくらいに泣いて、翔太のもとへ行きたかった。どうしたら行けるのか、分からないけど、翔太はいつだって、私が困ってたら助けてくれる…。いつだってそばにいてくれた。