ゾッとする。

最悪の想像が頭をよぎり、私は立ち上がった。

ここで助けを待つのは最後の手段。

もしかしたら、地下から別の出入り口へと続く階段があるかもしれない。

いつ来るかわからない助けを待つより、地下病棟へと降りて自力で脱出口を探した方がいいのではないだろうか。

決断すると早かった。

私はペンライトで照らしながら、再び階段を下り始める。

…この時は、ここから出る事に必死で、何も考えていなかったのだ。

例えば…私が『故意に』この地下病棟に閉じ込められた可能性とか…。