愕然としたまま、立ち尽くす。

どうしよう…ほんの好奇心で入った地下病棟に、閉じ込められてしまうなんて。

ここは病院内。

携帯はロッカールームに置いている為、手元にはない。

仮にあったとしても、こんな地下で携帯が通じるかどうかさえ怪しい。

だとしたらどうする?

ここで誰かが気づいてくれるまで待つ?

「……」

扉にもたれ掛かり、ヘナヘナと座り込んでしまう。

でも、このまま誰も気づいてくれなかったら?

私がいない事に気づいたとしても、ここにいる事に誰も気がつかなかったら?

私はもしかして、この地下病棟で餓死したりするのだろうか?