「…こいつは失敬」

ヴィクターは神妙な顔をした。

「言葉が過ぎたな…詫びる」

「……」

私は視線をそらす。

ヴィクターもまた、この地下病棟で生み出された人造人間。

犠牲者だ。

あまり辛く当たるのも違うような気がした。

…とにかく事実が判明した以上、一刻も早くこの場を出て、真相を明るみに出さなければならない。

こんな狂った空間、決して存在してはならないのだ。