しかし、人造人間は強靭な肉体を与えられたが為に獣のように生き延び、野山を越えて遠く離れた青年の元へ辿り着いた。

自分の醜さゆえ人間達からは忌み嫌われ迫害され、自己の存在に悩む人造人間は、青年に対して自分の伴侶となり得る異性の人造人間を一人造るように要求する。

人造人間はこの願いを叶えてくれれば二度と人前に現れないと約束するが、更なる人造人間の増加を恐れた青年はこれを拒否してしまう。

創造主たる人間に絶望した人造人間は、復讐の為青年の弟・友人・妻を次々と殺害。

憎悪にかられる青年は人造人間を追跡するが、北極に向かう船上で息を引き取る。

そして、創造主から名も与えられなかった人造人間は、怒りや嘆きとともに氷の海に消えた。

これが『フランケンシュタインの怪物』の粗筋だ。