「ねぇ、いちごぉ?いちごはさ、オナニーしたことある?」

…は?
何かと思えば、いきなりその質問?
昼食中に何を言い出すの。

親友のゆめはそういうエッチな話が大好きで、経験もたくさんあるみたい。
たまにかなり下品なときもあるけど、可愛くて綺麗で面白い子。

「ねぇ。あるのぉ?」
「何でそんなこと聞きたいの…」
「だっていちご、彼氏いないじゃん?どうやって処理してんのかなぁってぇ…」
「処理…」

性欲の処理。
この歳になれば男はすぐわかるくらい盛ってるってのが見えるし。
女だって、そう。
だんだんそういうことに興味持ち始める。
ゆめはもうとっかえひっかえ男変えてやってるみたいだけど、私はそういうのに興味はない。
彼氏なんて面倒だし。
ただ邪魔くさいだけ。

「彼氏作ればいいのにぃ」
「いらない」
「そしたらぁ、いちごのエッチの話聞きたい」
「いつかね。そんなことがあればね」

ぶすっ、と頬を膨らませるゆめを横目に食事を進めた。

…別に私も、彼氏に興味はないとしても、性欲はあるんだ。
だけどその処理は、相手がいなくても自分で出来る。