部屋の中を見てまず目に飛び込んできたのは、いくつも並んだ大きな本棚。


そこにはたくさんの本が収まっていた。



扉の近くにある本棚の前まで行って本を見てみると、何やら難しそうなものばかり。



『ここは…書斎…??』



その部屋をぐるっと見回しても本しかなかった。



「…うぅ………。」



背中から小さくそんな声が聞こえた。



「…??…あれ、ここは……っ?!何してるんだ君は??!!」



少年が目を覚ました。



『何って、おんぶだけど??』

「そんなことは分かっている!!降ろしてくれ!!」

『はぁ??今あたしの肩を持つ力すら入らないんでしょ??そんなんで自力で立っていられる訳無いじゃん。』

「………何で君の邪魔をした僕を…??」

『別に深い理由なんて無いよ。年下のあんたをあのまま放って行ったら何となく罪悪感残りそうだったからね。』

「…………。」



ってか、この先どうしようかな。



この階にあるのはこの部屋だけだったみたいだし…


やっぱりどうにかして上に行かなきゃいけないってこと…??





うーん…困ったな。