桐野さんの案内に私は樋口先生の隣に立ち、先生が私の為に乾杯の言葉を述べる。
全員にシャンパンのグラスが行きとどいたのを見て

「今日から新しくこの家に住む事になった、天宮由佳里君だ。
 この三月に卒業して今日、この日を持って我が家の家族になる。
 皆も新しい兄弟のサポート私からもお願いする」

「お、お願いします!」

頭を下げれば、言葉どおりもう家族だといわんばかりに私の肩に手を置き、楽しげに「乾杯」と祝福を贈った。