あてがわれたのは三階の以外にも個室だった。

「階段の右手手前から香奈子さん、奥が私。
左手手前が天宮さんの部屋になるから」

木のドアを開ければ8畳ほど個室だった。

「北側の窓だから寒いけど、暖房はしっかり効くから風邪ひかないようにね」

言いながら、

「私もお世話になったばかりの頃はこっち側の部屋だったの」

と懐かしそうに小さく笑う。

「お部屋の移動も出来るんだ」

ひょっとしてランクが遭って移動できるとか考えてしまう。