「ま、なんとか使えるかな?」

どうやらここも土足推奨らしく、靴を脱ぐ事無く上がっていくので私達もついていく。

「ここがリビングで、向こうがキッチン。風呂とトイレは各部屋に設置。部屋は好きな所を使って。まぁ、下見しておいで」

言って橘さんはリビングのソファーに座り、テレビをつけてニュースを見始めていた。
私と青山君は住むなら二階だろうと、緩やかな階段を上る。
部屋の入り口は総て開いていて、手前の部屋から順に覗いていく。