「え、今からTV局行くの!?」

「おん。今俺のマネージャーがこっちに車回しよるから、それに乗って行こ!」

「わ、私、TV局に入れるの…!?」

「入れる入れる。…あ、来た」

私達の目の前に車が止まり、
運転席の窓が静かに開き、

「早よ乗れ」

同じく関西弁の男の人の声が聞こえた。

私達2人が車に乗り込み、発進すると、もう一度、マネージャーが口を開いた

「この…ドアホ!!!どこほっつき歩いとったんじゃ!!TV局行く日ぃはふらふらすんなっちゅうたやろが!!!」

………え

「ごめんやって信ちゃん~」

「何回言えば気い済むねんこのダボが!!!」

こ、怖あ…!!!

「あ、そやそや、信ちゃん、この子!さっき電話で言うた、ドラムの子!どうかな!?」

そう言うとマサは、私の背中をドンと叩いた

「…はっ、はじめまして…」

「……………」

こ、怖いし、この人!なんでこんなに睨んでくるの!!?
なんで手に根性焼きの跡があるの!?

「…ごめんなあ、こいつのわがままで急にこんなんなってしもうて」

「え?あ、い、いえ…」

ニッコリと笑ったマネージャーさん。

あら、なんだよ、いい人じゃん。