「あなた達・・・今何時か分かってます?」


「「ん?」」



ただ今の時刻・・・7:50――――。





「「・・・遅刻ーーーーっ!!!!!」」




あたしと健は、急いで家から出た。

「春っ!!急いで走れ!!」


あたしは陸上部の健についていけるはずもなく・・・


「え、ちょ・・・待ってー!」


「おそいぞ!春!」


「だってー」

先に走っていった健がもどってきた。


「ん・・・。」


「え?」

あたしは、差し出された手を見た。

「もー。行くぞ!!」


健がそう言ったかた思うと、いきなり引っ張られた。




よく見ると、健があたしの手を握っていた。


「え?健?」


「お前、おっそいんだよ!」




そのまま、されるがままに走った。