色々あって数日が過ぎた。
案の定、学校をサボり遊び歩いていた藍嘉さんには哉勒さんから謹慎処分命令が下り、僕には有意義な有休が与えられた。
そして今日は藍嘉さんの謹慎が解け、《BLANK》の練習日に当たる日である。
「よう」
「お久しぶりです、アヤさん」
「てめぇは少しも変わってねーな!」
「お褒めの言葉恐縮です」
耳に付いた大量のピアスが特徴の姫岡綾兎さんが声をかけてきた。彼は《BLANK》でギターを担当している。
「リーダーとアイ、少し遅くなるってよ」
「そうですか。リョウさんは?」
「もうすぐ来んだろ、あいつ低血圧だかんな」
ベース担当の巳波椋汰さんは、先日僕と藍嘉さんで乗り込もうとした巳波組の出らしい。だが彼は4年前に勘当されている(この情報はかの有休を使って調べたものだ)。
「何や、ハクもおるんかい」
「リョウさんお久しぶりです」
「おっせーぞリョウ!」
「…アヤは少し黙らされたいんか?」
噂をすれば何とやら、まだ眠そうな椋汰さんが来て早々綾兎さんを殴りにかかっている。
「待て待て落ち着け…おいハク!てめぇ俺を見殺しにする気か!?」
「僕は何も見てないし聞こえてません」
「つーことは、アヤと俺がどういう関係かハクは何も知らんねんな」
「なっ…紛らわしいこと言うな!」
明らかに遊ばれている綾兎さんを尻目に読みかけの本に目を落とす。視線は文面だが、頭では椋汰さんの妹である巳波唄子さんのことを考えていた。巳波組は、唄子さんを使って何を企んでいるのだろう。
案の定、学校をサボり遊び歩いていた藍嘉さんには哉勒さんから謹慎処分命令が下り、僕には有意義な有休が与えられた。
そして今日は藍嘉さんの謹慎が解け、《BLANK》の練習日に当たる日である。
「よう」
「お久しぶりです、アヤさん」
「てめぇは少しも変わってねーな!」
「お褒めの言葉恐縮です」
耳に付いた大量のピアスが特徴の姫岡綾兎さんが声をかけてきた。彼は《BLANK》でギターを担当している。
「リーダーとアイ、少し遅くなるってよ」
「そうですか。リョウさんは?」
「もうすぐ来んだろ、あいつ低血圧だかんな」
ベース担当の巳波椋汰さんは、先日僕と藍嘉さんで乗り込もうとした巳波組の出らしい。だが彼は4年前に勘当されている(この情報はかの有休を使って調べたものだ)。
「何や、ハクもおるんかい」
「リョウさんお久しぶりです」
「おっせーぞリョウ!」
「…アヤは少し黙らされたいんか?」
噂をすれば何とやら、まだ眠そうな椋汰さんが来て早々綾兎さんを殴りにかかっている。
「待て待て落ち着け…おいハク!てめぇ俺を見殺しにする気か!?」
「僕は何も見てないし聞こえてません」
「つーことは、アヤと俺がどういう関係かハクは何も知らんねんな」
「なっ…紛らわしいこと言うな!」
明らかに遊ばれている綾兎さんを尻目に読みかけの本に目を落とす。視線は文面だが、頭では椋汰さんの妹である巳波唄子さんのことを考えていた。巳波組は、唄子さんを使って何を企んでいるのだろう。