「やだ……来ないでってば!!」
逃げる?走って逃げるしかない?
あたしが猛ダッシュしようとした瞬間、再び腕の自由が奪われた。
「どこ行くつもりだ。逃げるつもりか?お前はもうオレのとこに帰って来ないつもりか?」
「……違うけど」
「じゃあ逃げんな。オレはもうこれ以上我慢できねーから。どんな抵抗をされようが朝まで離す気はない」
今の一言で、抵抗心がふにゃふにゃになった。
「絶対もう逃がさねぇ」
そう言うと社長はあたしの腕を引っ張り、そのまま身体をフワリと持ち上げた。
「……えッ!?」
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