「いい身体してんのに」


この直接的なセクハラ発言さえも懐かしい。


「いちいち言うことがヤらしいから!!」


「お前がハッキリしないからだろ?不満があるならここで言え」


「だから不満なんかないってば!!ただ、緊張するだけで……」


社長は相変わらず“不満”丸出しな顔であたしをジッと見る。


「んもうッ!!女はね、好きな人に抱かれる時はいつだって初めてな生き物なんですーッ!!!!」


完全にわが身を捨てての、あたしの人生最大の赤っ恥告白。


今すぐ穴を掘ってレンゲソウ畑に埋まって、大地と一体化したい。


あたしは暫くギュッと目を瞑って社長の反応を待った。


だけど……あれ?


……何も反応がナイ。


そっとゆっくり片目を開ける。