「お、お前ッ!!」
更に茹で上がってしまった社長の顔。
あたしは知っている。
社長が不意打ちに弱いということを。
たった一週間離れていただけなのに、なんだかこんなやりとりがすごく懐かしく思える。
「社長……好き………」
自然と口をついて出た言葉。
今心から伝えたい。
社長は少し驚いた顔をしながらも「バーカ」と言いながらあたしの身体を抱き寄せた。
「オレは愛してる」
「……知ってる」
「ムカつく反応だな」
「愛したもん負け」
あたしたちはきっと、どちらも負け。
あたしと社長の想いの重さを天秤にかけたら、ギーギーと音を立てていつもどちらかに揺れてる。
強く想えば、それ以上に強い想いが返ってきて、きっと永遠にその繰り返しだから。