露天風呂――



「さよちゃん?」


「ん?」


「あの笑顔、ドキッとしたでしょ?」



「は?」





さやがにやけながら聞いてきた言葉。




「やっぱりねー♪」



さよちゃんが、ねぇ?




なんてバカにしてくるから、あたしはそっぽをむいてすねたフリをした。






だって
恥ずかしいじゃない?




あたしが、だよ!?



らしくないじゃない?






「まあ、いいよね。恋も。」


急に大人びたことを言うさやに驚いて、思わず振り返った。





「驚いた?笑」



あたしはこくん、と頷いた。




「あたしね、今までろくな恋できなくて。笑
こんな性格だし、仕方ないんだけどね?

でもね、悠馬くん見てたら…
自然と乙女になれた。」



そう言うさやはすっごく可愛くて。