「そ、そんなんじゃないってばっ!!!今のキス、返してよっ!!」



必死に叫ぶあたし。




「はあ?無理に決まってんだろ?」




頭おかしいんじゃねぇの、とでも言いたそうにあたしを見る奴。




「違うってばっ!!」




なにが違うのか、自分でもわからない。




かなりてんぱるあたし。





だって、だって……






「今の、ファースト・キスだったのに〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」




そう叫んだあたし。

まあ、叫んだ後に後悔したのは言うまでもないんだけど。






だって、奴がこっちを見てニヤニヤしてるから。






「へぇ〜…。“初めて”だったんだ?」



そのにやけた顔で、“初めて”を強調する。



「だ、だからなに!?」






ちょっと焦りながらも、必死に強気でいくあたし。



だって、また、何かされそうなんだもん……。




「で?どうだった?俺との“初めて”は?」




相変わらず、にやけた顔で。