「ふーん……。まあ、お前が俺を嫌いでも、俺はお前がほしいけどね」




そう言うとニヤっと意地悪く笑った奴………






そんな奴に、不覚にも胸が高鳴った。




「なっ!?意味わかんないこと言わないでよねっ!?」




「はあ?お前、バカ?

とりあえず、俺はお前を落とす、ってことだよ。わかった?」




あきれたように説明する奴。




「わかんない。けどっ!」




「あたしは落ちないから!」






それだけ言って、あたしは教室を出た。








だって、だって……



なんか、怖かった。






すごい、不思議な気持に包まれた気がした――…。












門をくぐろうとした瞬間。







ザーー―――……




「は」




なに、この雨は。





嫌がらせかのようにどしゃ降りに吹き散らす雨さん。←






すでに制服はびしょびしょなわけで。







ヤバいな、こいつは。
なかなか強敵だ……。






「……でもっ!」



負けないんだからねっ!?







そう1人で呟いて、とらあえず走ってみた。