「お兄ちゃん!!」



あたしは祐くんの
腕の中から飛び降りて
お兄ちゃんに抱きついた。



「お兄ちゃん…っ」



お兄ちゃんの
服をギュって握って
ひたすらすがった。



大泣きするあたしを
お兄ちゃんの隣で
優真が不思議そうに見てる。



「いつも動くなって
言ってるだろ!!」



お兄ちゃんは怒鳴った。



「いってるだろ!!」



優真が
お兄ちゃんの真似をする。



「ごっ…ごめんなさい〜…っ」



あたしはただ安心して
泣き続けた。