何だがこれが すごく安心する時間。 いつもそばにいる。 安心する。 テレビの中では 小さな女の子が 迷子になって泣いている 場面だった。 「……ふっ」 急にお兄ちゃんが 笑い出した。 「何〜?」 「ん?いや昔、奈菜も よく迷子になったなぁ…って 思ってさ…ふはっ」 そう言ったお兄ちゃんは 遠くを見ていた。