未來はふいにこちらに顔をむけて、静かに話始めた…
未來【私のお母さんがガンで入院してるって二人とも知ってるでしょ?それで設備の整った病院の近くに行くことになったの…】
雪『それは近いんだろ?』
未來はまた涙をたくさん目にためながら、首を左右にふり、【アメリカに行くことになったの…】といって涙を流した…僕は未來になにも言ってあげられなかった。未來は小さいころから泣き虫で、よく泣いていた。小学校の運動会でビリになったときも、中学の修学旅行で怖い話をきいたときも、卒業式でも、高校の入学のときも…とにかく未來は人一倍涙を流してきた…でも…きっと今までのどんな涙より…今君が流している涙は悲しい涙だろうと、僕は思った。