チリン…チリン…
風鈴は僕らの気持ちもしらないでいつもと同じリズムで夏を伝えていた
僕らは未來が出て行って三十分以上言葉を発していなかった
もともとクールな優斗は未來のことを昔から未來と呼んだことは一度もなかった。それどころかクラスの女子ともコミュニケーションをとろうとはしなかった。優斗は髪がストレードで少し肩につくかつかないか程度の長さ。肌もきれいで整った顔だちをしていた。優斗は昔から女子に人気があったのだ。だか優斗は未來以外の女子とはろくに話もしなかった