集会はいつも、近所にあるショッピングモ-ルの廃
墟の駐車場で行った。ま
さみさんに裏切られたよ
うな胸の痛みと、あたし
達の総長に手を出された
怒りであたしの手は震え
ていた。
地の底を這うような爆音
と一緒に、何百台もの単
車が集まる。一足先に到
着していたあたし達を、
単車のライトが照らしだ
す。
「おはようございます!!」
先頭の単車から降りてき
た副総長に深々と頭を下
げた。
「どした??嘉穂が呼び出
しかけてくるとか、珍し
いやん。何かあった??」
前髪を掻き上げながら副
総長が笑う。副総長は副
総長でありながら、今か
ら自分達のチ-ムに起こ
ろうとしている事を、全
く理解できていないよう
だった。
「副総長、お願いがあり
ます。夜恍姫とその連合
に対して、突撃命令をお
願いします。」
若かったあたしは、苛立
ちに任せて核心を言い放
った。周りがどよめく。
副総長自体も驚いたよう
な顔であたしを見つめて
いた。
「今からすぐに、お願い
します。」
「嘉穂…何があった?」
副総長の顔が険しくなっていく。それを見兼ねた美也子が口を開いた。
「総長の引退と、引退の
理由に風雷鬼が一枚噛ん
でます。」
周囲の目付きが『普段』
から『暴走族』に変わる。
墟の駐車場で行った。ま
さみさんに裏切られたよ
うな胸の痛みと、あたし
達の総長に手を出された
怒りであたしの手は震え
ていた。
地の底を這うような爆音
と一緒に、何百台もの単
車が集まる。一足先に到
着していたあたし達を、
単車のライトが照らしだ
す。
「おはようございます!!」
先頭の単車から降りてき
た副総長に深々と頭を下
げた。
「どした??嘉穂が呼び出
しかけてくるとか、珍し
いやん。何かあった??」
前髪を掻き上げながら副
総長が笑う。副総長は副
総長でありながら、今か
ら自分達のチ-ムに起こ
ろうとしている事を、全
く理解できていないよう
だった。
「副総長、お願いがあり
ます。夜恍姫とその連合
に対して、突撃命令をお
願いします。」
若かったあたしは、苛立
ちに任せて核心を言い放
った。周りがどよめく。
副総長自体も驚いたよう
な顔であたしを見つめて
いた。
「今からすぐに、お願い
します。」
「嘉穂…何があった?」
副総長の顔が険しくなっていく。それを見兼ねた美也子が口を開いた。
「総長の引退と、引退の
理由に風雷鬼が一枚噛ん
でます。」
周囲の目付きが『普段』
から『暴走族』に変わる。