「人の事にもっと興味持
ちなよ、嘉穂はあ!!っと
にさあ…でも、嘉穂は相
手聞いたら絶対燃えるよ
な、なあいずみ。」

「間違いない!!嘉穂なら
速攻潰しに行こうって言
いだす相手やからね」


あたしの『周りはどうで
もいい病』を知り尽くし
た、この三人があたしの
親友だった。いや…あた
しは今でも親友だと思っ
てる。


「相手さ、夜恍姫の連合
の風雷鬼の総長やで…あ
の…そう、栄司って奴」

「ガチか!!??」


思わず素っ頓狂な声を上
げてしまった。夜恍姫、
その連合チ-ム。あたし
達と犬猿の仲で、あたし
が狂恋嘩に入って二年…
一ヶ月に二回の勢いで乱
闘してきた相手。


そんな相手の連合の総長
と、まさか自分のチ-ム
の総長との間に子供が出
来るとは…もうお互い騒
ぎだすに違いない。だか
ら、こっちが先に動きだ
さないと…この喧嘩は負
ける。そういう意味だっ
た。


「ど-するんすか??特攻
隊長!!」


いずみの一言で、あたし
は我に返った。自分でも
忘れていた。あたしは特
攻隊長だった。


自分で言うのも何だけど
当時のあたし位特攻隊長
にハマる人は狂恋嘩にい
なかった。


「突っ込むよ。まさみさ
んが駄目だっつっても、
行く。結婚するってなら
向こう潰して頭下げるな
り何なり、ケジメとって
もらってからやわな。」


若さゆえの勢い。あたし
の一言で、周りは不適な
笑みを浮かべた。


「副総長呼んできて。各
幹部も、それぞれ兵隊も
全員な。まさみさんは今
回の件に置いてなら絶対
突撃命令ださんわ。副総
長なら…早苗さんなら出
してくれるやろにさ。」