美緒か…と振り返りながら一瞬思ったけれど、 美緒じゃなく、さっき診察した患者さんだった。 「どうかしました?」 さっきの診察の時に聞きそびれた事があったのかもしれない。 そう思った、俺は首を傾げながらそう聞くと、 その患者さんは、 「あの…アドレス教えてもらえませんか?」 俺に近づき少し上目遣いで聞いてきた。