美緒を受け付けに残し、俺はいつも通り午前の診察を始める。 「ゴホッ…ゴホッ…咳が止まらなくて…」 「そうですか」 胸の辺りを押さえて症状を訴える患者さん。 咳が止まらないのは分かったけど… なんでそんなに胸元の開いた服を着てくるんだ? 「それでは咳止めの薬を出しておきます。喉は痛くないですか?」 そんな事を思っても顔には出さず、笑顔で診察する。 病院に行く格好をしてこいってーの。