「いつまで固まってんだよ。料理、食べるから」
美緒の腕を引っ張ってベットから降ろし立たせる。
やっと動きだした美緒に、
『はい、じゃあ行って行って』
と背中を押されながらリビングへと向かった。
『はい、朝は味噌汁でしょ!』
そう言いながら美緒はご飯、味噌汁を出す。
「…もう昼だけど」
『そこは何も言わないの!』
美緒に睨まれながら、俺は味噌汁を飲んだ。
『…どう?薄くないでしょ?』
自信満々に俺を見る。
…確かに全然薄くない。
と言うか、逆に…
「かなり、濃いんだけど…」
味噌の入れすぎじゃないか?
『…やっぱ丁度良い味にするのは無理なんだろうね〜』
諦めたように自分の分も飲む美緒。
「…でも、薄いよりは良い。美味しい」
元々濃い味が好きだから味が無いのを飲まされていた時に比べたら全然平気だ。
美味しいと言うと、笑顔になる美緒。
明日からこの料理も食べれなくなるんだよな。