美緒に促されるまま、ベッドに寝ると、隣に美緒が滑り込んでくる。
『ただ、ギュッと抱き締めて寝てくれるだけでいいから』
そう言いながら、美緒は俺と向き合うような形でくっついて来る。
…はぁー…。
俺は静かに深く深呼吸をすると、美緒を優しく抱き締める。
抱きまくらみたいな感じだな。
『明日ー…さ』
「ん?」
『ゆっくり起きてね。
いつも…学生みたいに朝が早いじゃん?
だから明日は…遅くまでゆっくり寝てて…』
静かな部屋に美緒の声が響く。
普通、明日はいつもより早く起きて長く一緒にいたいと思わないか?
なんで遅くまで寝てて欲しいのか良く分からないけど…
「分かった。じゃあ、明日は美緒が起こして」
明日は美緒に起こされるまで寝ておく事にした。