『じゃあ…ね。先生、幸せになってね』 先生は黙って頷く。 俺も頭を下げて部屋を出て駐車場へと向かった。 『明日ー…でさよならなんだね』 窓の外の景色を見ながら美緒が呟く。 「うん」 『ねぇ、あたし見えてる?』 美緒は心配そうに俺を見る。 「うすーくだけど」 薄く、半透明の状態だけど、見えない事はない。 『そっか』 また外の景色を覗く美緒。