「川島先生、お疲れ様でした!」 「お先に。」 ―――午後7時 外来の診察が終わり少し早めに上がる事にした俺は、事務の子に笑顔でそう言われ、病院を後にする。 長かった1日が終わり、やっと家に帰れる… と思うが、溜息が出てくる。 そんな俺、川島 翔。 やっと医者として見てもらえるようになったばかりの26歳。