毎日病院でもどこかに美緒がいるんじゃないかって探して。
家に帰ってからももしかしたら“今日こそ”帰ってくるかもしれないと思って毎日待って。
「川島先生、大丈夫ですか?元気無いみたいですけど…」
「大丈夫ですよ!全っ然元気です」
俺は無理矢理平井さんに笑顔を作る。
「少しお休みになったらどうですか?」
「休んでますよ! もう今日の診察は終わりですよね?お疲れ様でした!」
これ以上平井さんといたらまた何か誘われるかもしれないし、最近はあまり関わらないようにしている。
診察室を出た後は、俺はロッカー室の横の小部屋に入った。
ここは机がいくつかあって、仮眠用のベッドもある。
少し疲れたから、ここでしばらく横になってから家に帰ろうとベッドに横になった。