温かいお湯があたしを包んでくれる。
しばらくシャワーのお湯に当たり続けていると、乾燥機の乾燥できた合図である音が聞こえてあたしはバスルームから出た。
先生から渡されたジャージを着る。
翔のスウェットみたいにブカブカ。
『ごめんね、先生。いきなりびっくりしたでしょ?』
リビングに行くと先生はソファーに座って書類を見ていた。
「ずぶ濡れだったしな。ほら、飲め」
先生はカップをあたしの方に差し出す。
あたしはテーブルの横の床に座るとそれを飲んだ。
味は分かんないけど、
温かい。
ほっとした。
『ねぇ、先生、聞かないの?』
なんであたしがずぶ濡れだったのかって。
ここまで何も聞かずに先生はあたしを連れてきてくれた。