それを聞いて先生はまた溜息を吐いた。
「普通俺より川島に先に言うだろ」
『どうしても真山先生に先に言おうと思ったの。翔は先生みたいにきっと簡単には納得しないと思うし…』
絶対に探すの止めないと思うんだ。
でも、これ以上無理したら体壊しちゃう…
「頑張れ」
先生はそう言ってあたしの頭をポンポンと叩いた。
『うん。
あ、調べるのは止めてもらうけど…これからもここに来ていいよね?』
ま、来るなって言っても絶対来るけどね!
あたしが微笑みながら聞くと、真山先生はあたしのそんな考えがお見通しだったのか、また溜息を吐いて
「勝手にしろ」
と言ってまた仕事を始めた。
その横顔を見ながら
『真山先生?』
「何」
『好き』
そう言うと、先生はこっちを見て
「でも川島が一番だろ」
もちろん…それは翔が一番に決まってるよ!
『うん』
「川島馬鹿」
あたしのおでこを押す。
今日の夜、きちんと言わなきゃ。