「馬鹿。起きんか」






ベシッととてもいい音が部屋に響いたのと同時にあたしのおでこを叩かれた感触がしてあたしは起き上がった。






『…おはよう』






おでこを触りながら隣であたしの方を向いて頬杖を付いている真山先生を見る。






「そっか」






いきなり納得したように頷いた先生。






『何が?』






「痛みが無いんだったな。どうりで大人しい起き方だ」






『あ…うん。痛くもなんともないよ!無敵だよっ!』






笑うあたし。






まぁ、起きてるときに叩かれたら痛い!って反応するだろうけど。




今、頭が起きてなかったもん。






「これ。ありがとな」






真山先生は机の横を指差す。





指差す方向には、さっきと同じようにタオルケットが綺麗に置かれていた。