窓をから外を眺めていると、細かな白い塊がポツポツと見え始めた。

「あ、雪だよ」

 彼女は子供のような無邪気な声で僕に言う。

「寒くなるね」

 そう返すと彼女は「もー、夢がないんだからぁ」と呆れてしまった。

「……綺麗だね」

「そう、そんな感じでいつも答えてくれたらいいのになぁ」

 まぁ、僕は雪が綺麗ではなく彼女が綺麗という意味で言ったんだけどね。

「雪、綺麗だね。でも君の方がもっと綺麗だよ」