私はすこし真剣な顔で拓に言った。


「『なんで俺が病気ってこと知ってるんだよ?』って聞きたいんでしょ?」




「あぁ。」

拓も真剣な顔をした。





「拓のお母さんが教えてくれたの。」



「はあ!??」




「拓。お母さんに口止めしたでしょ。」




「あたり前だろ。お前が知ったら泣くだろ?」







「泣くよ。ってか泣いたし。」







「だから教えたくなかったんだよ。」






「でも!教えてくれなかった方が私絶対にいっぱい泣いてた。だから教えてくれて泣くより教えてくれなくて泣く方がよっぽどつらい!」





「そうだよな。俺が先に逝っちゃうのにな。」





「そんなこと言わないでよ………拓!一緒に病気と戦お!」




「あぁ。」






「私ね学校しばらく休むことにしたんだ。」





「えっ?俺のせいで?」


「違うよ。私が勝手に決めたんだから拓のせいじゃない。私が拓と一緒にいたいから。」




「ありがと」







「私の方こそありがと。」



「なんでお前が礼言うの?」






「だって拓は私のこと考えてお母さんに口止めしたり学校休むことも自分のせいでって思って拓は私をいつも守ってくれた。」