だから、彼の時間に合わせて私も登校すれば、まだ誰も来てない教室で、二人きりの時間を過ごせるんだ。


その為に、毎朝、恥ずかしいながらも汗だく状態で、私は彼に会いに行く。


彼は私の友達。

私は彼のクラスメート。

それだけ。



でも、寿退社した先生を想っていた彼が、少しだけ、心に隙間を作ってくれたんだ。




私が入り込む為の、隙間を。