そしたら、そばにいてほしいな。
そばにいてやりたいなって感情が芽生えた。
それで、美智に会うために早く登校してた俺は、美智がいなくなっても、早く登校するのをやめれずにいた。
でなきゃ……可愛いハムスターが寂しがるだろ……って。
そして、早朝の教室で、一緒にイヤホンから流れる曲に耳を澄ましながら、目をつぶると
「……好きだよ」
俺に聞こえないように言う彼女に。
その言葉に。
それを言う彼女の気持ちに。
胸が熱くなるのを覚えたんだ。
気づかれないように気を使う彼女の為に、聞こえていないふりをしていたけど。
なぜだか、すごく嬉しくて。
俺が、美智にも、他の女にも感じた事のない、感情が込み上げてくるのに気づいた。
『大事に……してやりたいな……』
そう思う気持ち。