そして、そのハムスターは、カタチを欲しがらない。


普通なら言い出しそうな

『私はあなたの何?』

なんて言葉は彼女からは決して出て来なかった。


手つないで、そばに置いとく、俺の勝手も。


『それだけで充分』と言うように許す。



そんな彼女を見ながら、俺は何がしたいのかな……って考えるようになったんだ。



ここの数学教師だった美智を、愛してた俺。

それを応援してくれてた優羽。

美智と別れ、癒やしを求めるように、優羽の肩を借りた俺。