「……りょ……?」


静かな彼の寝息を聞きながら、私は確認するように彼の名前を呼ぶ。


反応なし。


そこで初めて、私は彼に伝えるんだ。




「凌……好きだよ」




聞こえない彼に。

聞こえないように。


囁く。



この時間が、好き。