うっすらなんてもんじゃない。
まだ肌寒い春先でも、私の肌にじんわりと滲んだ汗が、真夏ならなおさらの事。
上り坂も気にせず自転車かっ飛ばして、ハムスターのごとく、足の回転を上げれば。
彼の元に着いた時には、全身汗だく。
うっすらとか。
滲んだとか。
そんな可愛らしいものでもなければ、色っぽいものでもない。
暑さによって、赤く染まる頬も、肩を上げ下げして吐き出す息も、額を流れ落ちる雫も。
彼に見せるには、申し訳ないほどで。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…