次の日、私と亜樹良は
黙々と朝ごはんを食べて、歯磨きをして・・・


いつものように家を出た。





「・・・・」


今日私が亜樹良と交わした言葉は『おはよう』の一言だけ。



今日で一緒に行くの、
最後になるかもしれないのに・・


私は、涙がこぼれそうになった。



「ねっ、ねぇ亜樹良。
今日の夜ご飯、何が良い??」

私は大袈裟に明るく振る舞った。


「うーん・・
カレー。かな」



カレー



私と亜樹良のカレーの思い出は、
あの日の出来事しかない。

あの日というのは・・
気持ちが通じ合った日。