「いた! ルイ! ルーイ! 待て~!」

 誰が待つかクソヤロー!

私はすでに、牢屋から脱獄した逃亡者の気分だった。


校庭を全速力で走り

校門を抜け

学校を飛び出した。


学校を出るとすぐ横断歩道があったが青ではなかった。

 そんなこと関係ない

赤信号を車がいないのを確認し飛び出し、走った。

 もうどうでもいい

そんな気分で泣きながら走った。


しかし私の逃亡劇も行き詰まったのだった。