「中村~帰るよ~」

「いないみたい」

「ちょーうざい! なんなの?」

罵声が聞こえてきた。

そして、死の宣告

「死ね」 アハハハハ

 ヨーコだ……

みんなの笑い声。

 もう、いやだ。帰ろう。今すぐ帰ろう。

たったふたつの文字に心は切り刻まれ、泣きながら更衣室にむかった。


 まだ、中から声がする。

さっき終わったバド部の子達が着替えているようだった。


 こんな泣き顔で入ったらなんて思われるか……考えただけでも、恥ずかしい。