「知ってたのに、今まで普通にしてきたのか?」

「うん、だって変によそよそしくなんてできないから、、、」

「まあ、そうだよな」

兄ちゃんは

そう納得して

買ってきたビールに

手を伸ばす。


「兄ちゃんはいつから知ってたの?」



「お前が家に来たとき、俺、小2だったし、結構覚えてるもんだよ」

そう言って、笑った。

「そっか、、なんであたし、、、」

今まで我慢していた涙があふれ出した。

「あのさ、お前だけ違うとか俺、思ってないから。確かに昔は思ってたけど…今はマジで妹だと思ってるし」

「分かってるよ、あたしだって兄ちゃんのこと兄ちゃんだと思ってるし」



溢れる涙を

手で拭き、

窓の外を見た。