「なんか、暗い話ばっかでゴメン」
「いや、全然。つーか悩み相談みたいな感じで、頼ってくれたらそれでいいよ」
そう、微笑む。
「今って、高校受験か」
「うん。受験生」
「へーじゃあ、進路とかも悩みだったりする?」
「まあ…」
苦笑いで答える。
「どうなの?高校行くんだろ?」
「うん…」
「行きたくない感じ?」
「い、まいち…自分が何をしたいのか分からなくて」
「あー俺もあったな。俺さ、自分家の家業っつーの?継がなきゃ行けなくてやりたくもねーのに、やらされる…みたいな」
「やりたいこと…あったの?」
「俺、音楽やりたかったんだよ。ギター。でも、親父はもちろん反対」
「カッコ、いいんだね。てか、好きなことがあるってだけいいな」
あたしは、俯く。